お前が好きなのは俺だろ?
俺思いっきり視線反らしたよな。
さすがに未来も変だと思ったのか、少し不思議そうな声を出したし……
しっかりしろ。
こんなあからさまに動揺してどうする。
「オムライス、凄く美味しいよ。未来ちゃん」
よし。
次はしっかりと目を見て話した。
「そっか。よかった」
本当にホッとしたように、頬を弛めた未来。
その笑顔に、少し胸が疼[うず]いた。
ドキッでもなく、脈だつような感じでもない。
ただ、胸が疼いた。
なんだ、これは……
「でもこうやって家族でご飯を食べるっていいわね」
「そうだな。来月からは本当の意味で家族になれるんだからな」
「え?」
オムライスを口に運ぶ未来の手が止まる。