お前が好きなのは俺だろ?
やっぱりここでも有無を言わさず、さっさと会計を済ませる一ノ宮君。
「ほらよ」
そしておしゃれなお店のロゴが入った袋を、お店を出てからあたしに渡してくる。
「あ、ありがとう……」
「ん……」
初めてもらったプレゼント。
初めてのデートで貰った思い出のモノ……
「っ……」
ギュッとスカートの入った袋を抱きしめた。
「え?未来……?」
「っ―……」
「ど、どうしたんだよ」
その袋を抱きしめたままうつむくあたしに、珍しく一ノ宮君の動揺した声が聞こえる。