お前が好きなのは俺だろ?
「嘘うそ。ごめんって」
「離せ~~」
とにかくこの腕から逃げようと動きまわる。
「俺はこれくらいでも全然気にしないよ」
こんなこと言われたら、あたしが気になるわっ!!
「ほら、機嫌直せって」
「とにかく放してっ!!」
「はぁ―……」
「なっ!ため息付きたいのはこっち……」
――チュッ
「っ……」
耳に落とされるキス。
そのリップ音があまりにも身近すぎて、ついピタリと動きが止まってしまう。