お前が好きなのは俺だろ?
「ふふっ、なんで玲が怒るの?」
「いいから、俺の質問に答えろ」
狭い資料室には、ピリピリとした冷たい空気が流れる。
「昨日、玲の家を訪ねたのよ。ここじゃ、まともに玲が話してくれなかったから」
俺の家に来た……?
こいつが……?
「そしたらたまたま見ちゃったの。2階のピンクのカーテンを締めようとしる女の子の姿を」
っ……
「玲に妹が居ないっていうのは知ってたし、お父様が離婚されているのも知ってたから、簡単にどんな関係かは理解出来たわ」
勝ち誇ったように笑う加奈子に、俺は強くこぶしを握った。
「ねぇ、玲。未来ちゃんって、あなたの義理の妹……でしょ?」
「……」
「まさかあなたに妹が出来るなんてね……」
「お前には関係ないだろ。ついでに妹も関係ない」
冷静に答えた。