お前が好きなのは俺だろ?
「ふふっ」
「……何がおかしい」
資料室に唯一ある机に、カタッと体を預け、そして艶美に笑う。
「あなたの大切な人って、彼女なんでしょ?」
っ―……
「何言ってんだよ。義理でもあいつは妹だ」
こいつに未来との関係がバレたらやっかいだ。
「ふぅ―ん。そう……」
「とにかくもう二度と俺の家に来るな。妹にも、必要以上に近づくな」
加奈子を冷たく睨み、資料室を後にした。
……きっと加奈子は俺と未来の関係を疑っている。
未来を守らなくては……
俺が……未来を守る。