お前が好きなのは俺だろ?
きっとおバカな未来のことだ。
俺が1人で部屋に行くと言ったのは、俺が怒ったからだと思ったのだろう……
本当にバカ。
「本当に怒ってない。それに、未来が謝る必要なんてねぇよ」
「でも……」
「言っただろ。心の準備が出来るまで待つって。だからその約束を守れなかった俺が悪い」
「一ノ宮君……」
安心したように瞳が揺れた。
「でも、ちょっとここに居たらまた未来のこと襲いそう」
「へっ!?///」
バッと裾から離れる手。
「だからちょっと部屋で落ち着いてくるな」
「……」
未来に笑いかけ、足を進めた。