お前が好きなのは俺だろ?
恥ずかしい……
口だけではなく、顔全体を手で隠す。
そうやって一ノ宮君から視線を反らす。
「未来」
「やっ……」
あたしの手をどかそうとする一ノ宮君を拒否し、ひたすら赤くなっているはずの顔を隠す。
今のあたしには、そうすることしか出来なかった。
みんなこんな恥ずかしいことしてるの……?
こんな、心臓がドキドキしすぎて壊れそうなことをしてるの……?
やっぱりまだあたしには……
「未来……」
かすかに聞こえたのは、バサッと服を脱ぎ棄てるような音。
そして顔を覆っている手に、そっと一ノ宮君の手が重なってくる。
「あっ……やっ……」