お前が好きなのは俺だろ?
「あ……の」
「言い訳はいらないわ。玲のこの表情を見ればわかるのも……。あなたたちがどういう関係なのか……って」
自分の携帯の画面をそっと撫でる先生。
そんな姿から目を離すことが出来ない……
「あなたが本当に玲のことを好きなのも……。玲があなたのことを大切に思っていることも分かるわ……」
「先生……」
「でもね、あたしは玲のことが好きなの」
っ……
「だからこそ、あなたたちの関係は許せない。玲が幸せになれないこの状況はね」
淡々と話す先生は、すごく綺麗で……危険な香りがした。
「玲はあなたの兄なのよ。このことがバレたら、玲はきっと学校で白い目で見られるでしょうね。今までの輝かしい経歴も、全て泡のように消えるわ」
「そ、そんな……」
「そういうものなの。周りの目なんて」