お前が好きなのは俺だろ?
「……れよ」
「あんな色気のない子……」
「黙れよ」
「っ……」
今までで一番低い声が出た。
「言いたければ言えば?」
「……は?」
「お前に何をされても、俺は未来を守る」
「っ……」
俺が守って見せる。
たとえ周りから蔑んだ目でみられても……
「それと、未来はお前よりいい女だ。断然な」
一瞬加奈子の悔しそうな顔が見えたが、俺はそれ以上何も言わず部屋を出た。
「……許さない。絶対壊してやる」
そう言っている加奈子に気付くこともなく……