お前が好きなのは俺だろ?
「……未来?」
玲も少し驚いたように顔をあたしに向ける。
「あっ……あたし……」
自分でしたことなのに、こんな風に押し返した自分が一番驚いていた。
「どうした?何があった?」
心配そうに声をかけられると、胸がギュッとなって涙が出そうになる。
――『あなたと玲は、兄妹なのよ。上手くいくわけないわ』
兄妹……
「あ、あたしたち、本当に兄妹になったんだよね……」
「は?何をいまさら」
玲の口から発せられる言葉に、胸がツキンッと痛む。
そっか……
そうだよね。
玲はもう、この現実を受け入れられている。
受け入れてないのは……あたしだけ。