お前が好きなのは俺だろ?
*あいつがいい‐玲Side‐
――パタン
小さな音をたてて閉まるドア。
「はぁ―……」
深く息を吐いてベットに倒れる。
……言ってしまった。
本当は言うつもりなんかなかった。
未来の親を思う気持ちは当たり前だし、何よりそんな未来を俺は愛おしいと思う。
でも、そしたら未来自身の幸せはいいのかよ……?
それともやっぱりお前の将来に、俺はいないのか……?
そんなことを頭の隅で考えていたから。
だからつい、未来にあんな風にあたってしまった……
未来に言ってしまったら、未来はきっと苦しむ。
そんなこと分かっているのに……
……言わずにはいられなかった。