お前が好きなのは俺だろ?
つーか、俺も俺でこんな気分になるなんて……
胸がギュッとされるように苦しい。
「俺もバカだな……」
女なんてたくさんいる。
俺好みの大人の女だって、たくさんいる。
なのに……それでも。
「あいつがいい……」
なんて思ってしまう俺は、未来のバカがうつってしまったんだろうか……
――――――――――――……
「ほらよ」
「は?」
眠れない夜を過ごし、学校に向かった。
「なんか今日のお前、疲れたような顔をしてるからさ」
「……サンキュ」
気分の乗らないまま、なんとか朝の授業を終えて、昼飯の時にコーヒー缶を差し出してくる弘也。