お前が好きなのは俺だろ?


「完璧な玲が、なんか人間らしくなった」




「それ、褒めてるのかバカにしてるのかいまいちわからないんだけど……」




人間らしくって……



「褒めてるに決まってんだろ?恋愛で変わる玲を見るのは結構楽しいな」



やっぱりバカにされている気分だ……



「だってさ、前のお前なら、絶対に悩んでてても俺には相談してこなかっただろう?つーか、お前がそこまで悩むことすら珍しいし」



そうなのか……?




「そのお前が相談するってことは、それだけ失いたくない人なんだな」



「っ……」



あいつがいい……



何故そう思うかなんて、本当は凄く単純なことで……




ただ、その人が大切で……



その人が俺にとって唯一の人で……



そして……失いたくない人だからなんだ―……




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