お前が好きなのは俺だろ?
「一ノ宮君と何かあったのは丸わかりだけど、あんたそのせいで眠れてないでしょ?」
「っ……」
「今日の昼もほとんど食べてなかったし」
「それは……」
食べたくないから……
睡眠不足のせいもあるのか、胃がむかむかするし、頭もクラクラする。
でも、眠ることも出来ない。
少しでも、意識が朦朧として眠りに入ると、必ずと言っていいほど同じ夢を見るんだ……
――『俺とお前の幸せは?』
――『俺たちの『これから』はどうでもいいのかよ』
――『お前は俺との将来を見てたことはなかったもんな……』
そう言って、悲しそうに笑う彼の夢。
そんな玲を、あたしは必死に追いかけるけど、玲は一度も振り返らず、暗闇に消えていくのだ……
まるで、もう、あたしなど気にもしていなように―……