お前が好きなのは俺だろ?
未来は大きな瞳を、さらに開かせた。
「え、えっと……本当に一ノ宮くん?」
「当たり前だろ」
「ふ、双子……?」
双子って……
「やっぱりお前ってバカ?」
なんでそんな奇妙な発想になるんだよ。
「お前、今日告白した相手すら忘れたのか?」
「っ!!本物!?」
もうこいつのバカさに、何も言えない。
本物ってなんだよ……
「えっ、じゃ、じゃあなんでっ!?えっ!?」
パニックになったのか、頭を押さえて左右に振る未来。
「なんでも何も、お前が見ている俺が本当の俺」
「本当の……一ノ宮くん……?」