お前が好きなのは俺だろ?
「でも……お前のことは諦められなかった」
「え……」
「未来、戻ってきてくれてありがとう……」
「っ……」
そっと腕を離され、甘い声で囁かれた。
「俺の腕の中に、戻って来てくれてありがとう」
「玲……」
「未来……もう離さない」
「っ―……」
ギュッと強く体を抱きしめられると、心も強く締め付けられる。
「うん……離さないで」
玲を抱きしめ返す。
「好きだよ……玲」
「ふっ……知ってる」
いつものように俺様発言のはずなのに、その言葉がとても愛おしく感じた。
そして、甘い甘い夜はゆっくりとあたしたちを包みながら進んでいった―……