お前が好きなのは俺だろ?
*俺限定にしないと‐玲Side‐
「あぁ~いいお湯でした!」
お風呂から上がった未来が、髪をまだ濡らしたままリビングにやってきた。
「未来、髪くらい乾かせよ」
「うん、でも今からドラマあるから、今日は自然乾燥でいいの」
ソファーに座っている俺にそう告げながら、タオルで髪を拭く未来。
ドラマって……あれか……
未来が毎週かかさず見ている連続ドラマ。
こってこてのラブストーリだ。
あんなのどこが面白いんだよ……
「ちょっと、横に詰めて」
「は?」
「そこに玲が座ってると、あたしが座りにくい」
父さんも祥子さんも今日は残業で遅くなるから、俺はこのソファーの真ん中に一人で座り占領していた。
広々と使いたい派だし。