お前が好きなのは俺だろ?
「未来ちゃん。手伝うよ」
未来の大きなバックを持ち、にっこりと笑いかける。
「……」
……なんだよ。
その目は……
「いいです!1人でできます!!」
キリッと俺を睨む大きな瞳。
ほぉ―……それで威嚇してるつもりなんだ。
「いいよ。遠慮しないで」
睨んだままの未来にやんわりとほほ笑む。
「あらっ!玲くんは優しいのね―……。み―ちゃんもせっかくだから手伝ってもらいなさい。お部屋がどこかもわからないでしょ?」
「うっ……」
今日初めて俺の家にきた未来。
つまり、自分の部屋がどこかさえ分からない。
そのことにやっと気付いたのか、しぶしぶ頷いた。