お前が好きなのは俺だろ?
こいつ、こうやって女落とすからな―……
「なにがお邪魔してますだよ。そんなこと一度も言ったことないのによ」
「え~。心の中ではいつも思ってるよ」
嘘くせ。
「おい、未来。そんな邪魔なところに突っ立ってないで座れ」
気になるだろ。
「邪魔ってなによっ!邪魔って!!」
「そのまんまだけど?お前、もう一度日本語の勉強し直したら?」
「っ~~」
違う意味でまた頬が赤く染まる。
やっぱり未来って、からかいがいがある。
「ほらほら、そんな2人ともピリピリするなって。未来ちゃん、俺の横に座る?」
「えっ?」
「ほら、おいで」
弘也が女に優しいのなんて、珍しいことじゃない。
というより、こいつは基本的に女に優しい。
でも、なんか……
「おい、弘也。そんな奴ほっとけよ」