お前が好きなのは俺だろ?
『ここに住むからにはあたしが家事をします!』と自分から進んで、そう言いだした未来。
父さんはもちろんそんなことしなくていいと言ってたけど、未来がどうしてもと頼んだ。
本当に変なヤツ。
普通、お手伝いさんとかが居るんだから、わざわざそんなことしなくていいのにさ。
それから未来が何とか説得して、お手伝いさんには先週で辞めてもらった。
というか、もともと家政婦の派遣所から来てもらってたから、契約を終わらしただけだけど。
「これ、洗面所に持っていくか」
脱ぎ捨てた制服を手に取り、下に降りた。
「未来ちゃんと―……」
「いやいや―……」
洗面所に制服を持って行った帰りに微かに聞こえた声。
「……」