あの夏の恋
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「夏ぅ、あんたテレビばっか見て。たまには手伝いしてくれんのかね」
夕食を食べ終えた僕は、早速祖母に指摘を食らう。
「分かったよ。何か手伝う事は無い?」
「おお、おお、助かる。それじゃあ洗い物を頼んだよ」
祖母は満面の笑みで台所から離れると、そのまま椅子に座って肩を揉む。
やられた感がする。
仕方なくそこから立ち上がって、台所に立つ。
あぁ、夏休みも残り二、三週間かぁ。
憂鬱な学校が始まるんだ。
僕は、今から気分が落ちてきた。