幕末ヴァンパイア


しばらく私が黙っていると、

最初に私が見た美形の男が、
しびれをきらしたのか
眉間ににシワを寄せて低い声でこう言った


「おい、どういうことだ……?
その恰好はどう見ても日本のモンじゃねぇ…異国とつながりがあるとしか考えられん
お前は長州の者か…?」

「違います…」
「そうですよ!土方さん!
彼女は雷神様「まだ言うか総司」

雷神様…?
何の話だ

…というか、この者があの土方歳三なのか?!


「とにかく、お前が長州のモンじゃねぇと証明するまでここからださねぇぜ」

「トシ、そこまで咎める必要はないだろう?」
「近藤さんは甘すぎンだよ!」

「いや、しかしだな…彼女は雷とともに落ちてきたのだぞ?長州の者であろうとここに入ってきたら誰かが気づく
門には見張りがいるし、それに彼らがいるだろう?」


その言葉に土方はうっと言葉を詰まらせる


多分、彼らというのは監察方の山崎烝と島田魁だろう
私は彼ら【新選組】のことは人より知っているつもりだ
だから確かだろう


「チッ…じゃあどうするんだ…?」
「この女子をここで預かろうじゃないか!!」










…………………………………












「「「「「は?」」」」





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