幕末ヴァンパイア
「いやいやいや…近藤さんアンタ人が良すぎんだろ??」
「いいじゃないかぁ、トシ」
「ありがとうございます」
私は素早くお礼の言葉を述べた
こんないい話は他にない
私はここには住む場所などないのだから
それを聞いた土方さんが目を丸くした
「はぁっ!?ちょっ…」
驚いた土方さんがすかさずつっこもうとするが
遮られた
可哀そうに………
「俺の名前はk「近藤勇さん壬生狼士組局長ですよね?」
私は次の瞬間、つい言ってしまったことをひどく後悔した
「え、あ…そうだが…
何故、知ってるんだい?」
シーーーーーーーン
部屋内の温度が一気に下がった気がする
さっきのお茶らけた空気は消え、代わりに痛いほどの殺気を感じる
ふと、首に冷たいモノが押し付けられた
それは刀だ
刀を土方さんに突き付けられていた
まるで刀のように鋭い凍てついた瞳で
私を見ている
「お前は一体、何モンだ?」