幕末ヴァンパイア




「土方さん!」

「な、なんだ総司」





「あっしゅさんを見てください!
髪の色と目の色が戻ってきてます!」





総司に言われ、あっしゅを見ると、確かに俺が会った時のあっしゅに次第に戻ってきていた





「……ぅ…」

「…あっしゅ?」

「ひじ…かたさ…ん…?」

「あぁ、そうだ」

あっしゅは自分を見て青ざめている
どうやら自分が何をしたか分かったらしい


さっきの姿は何だったんだ?

見る者を魅了する白銀の髪と金色の瞳
自我がなかったといえ、俺の血を呑んだ


あれは何だったんだ?




「ひ、土方…さん…」

気まずそうにあっしゅが俺に話しかけてきた


「あっしゅさん、土方さんその話は屯所にしましょう
ここでは誰が聞いてるかわかりません…それに…」




総司が俺たちの後ろを指差した



「迎えが来たようですし」

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