幕末ヴァンパイア





四人が行った後、土方さんと私は暗い夜道を歩いていた


屯所へだろうか


四人の後を追うかのようにゆっくり歩いていた






私は本当に土方さんの血を飲んだのだろう

土方さんから香る匂いと私の匂いが同じだ



ヴァンパイアは血を飲むと血を飲んだ相手と同じ体臭になる



それに、まだ口の中が血の味がする



血を飲んだということは



ヴァンパイアの全てではないと思うが、少なくともヴァンパイアの姿は見られただろう


土方さんは今頃、私をどうするか頭の中で色々と考えているだろう



【殺す】か【殺すまいか】…………


私は歴史の中で新選組が一番好きだ


けれど人斬りの集団、最強の剣客集団


私を生かすワケないだろう


ましてや、


あの沖田総司と【鬼の副長】として有名な土方歳三に見られたのだ


あゝ、







これで

















やっと……
























死ねる


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