幕末ヴァンパイア
「あ?あっしゅはどうした?」
横に寝かしていたハズのあっしゅがいない
「ん?あぁ!
あっしゅさんならトシが俺に怒ってる間に総司が連れて行ったぞ」
「はぁ?どこにだ?」
「さぁ…?総司の部屋じゃないか?」
「そうか…「それよりトシ」
「何だ?」
「…何があった?」
近藤はあっしゅの血まみれになった理由を聞いているのだろう
何て言おうか
生まれて初めてとも言える冷や汗がこめかみに伝う
マズイ…
マズイぞこれ…!
近藤は土方の心の中での葛藤をも知らずに、にこにこと笑みを浮かべ、
ん?どうした?…などと言っている
まさか、あっしゅが異形の者と変り果て、自分の血を飲んだなどと言えるわけがない
説明に困ったモンだぜ…
ましてや、本人がいないんだからな…
「トシ?どうした?」
「そ、それは…」
「それは?」
「あの、その…、だな…」
近藤が訝しげに見てくる
早くいわねぇと怪しく思われちまう…