幕末ヴァンパイア


コレ…家に置いてあったハズなのに……



どうして……


何がどうなっているの…?!



「?どうしました?」

黙り込む私を見て、
甘いマスクをした青年は不思議そうに首を傾ける

またもや美形である

辺りを見回しても、
美形、美形、美形………

ここには美形しかいないのか!!

私はひどく自分がこの場にいることが場違いに思えてきた

「あの…?」

私は内心焦る気持ちを抑え、
必死に平静を装う


「い、いえ…何もありません
ありがとうございます……えっと……」

私はお礼を言おうと思ったが、
相手の名前を知らないことに
遅くも気づいた


それに気づいた甘いマスクをした青年が、

「ああ!
自己紹介をしていませんでしたね!!
僕の名前は沖田総司!
一番隊隊長をしています
あなたの名前は?」

「私の名前は、
鬼里塚亜狩といいます」




「「「あっしゅう?!!」」」




「何だぁ?異国人かぁ?」

「違います日本人です」


「じゃあ、その妙な着物は何だ」



妙な着物…?



私は自分の服を見た


「あ……」

そういえば、この時代に洋服はないのだった……!!
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