条件恋愛
傷心


初恋はいつ?
―小学4年のとき―



誰に?
―クラスで面白くて人気者だった子に―



次は?
―中学1年のとき―



誰に?
―優しくてかっこよかった先輩に―



じゃあ次は?
―中学3年のとき―



誰に?
―・・・・アイドルに・・-



で、両思いになったことは?


「・・・ありません。」

「あっはははっ!もうっ!何回聞いても笑っちゃうっ!!」」

「ちょっ、笑わないでよ!てゆか、なんでこんな話になってるの!?」

「でも、ちょっと元気になったでしょ?」

「まあ、ちょっと忘れてたけど・・・。」

「ん、それでこそ はるるん!」

高校3年の冬。
同級生がセンター試験やら就活やらで焦っている中、私たち4人は比較的落ち着いていた。と、言うより私が最近進路が決まり、やっと落ち着いたのだ。


私をからかってよく笑うスタイル抜群でサバサバした性格の福山夏輝(ふくやまなつき)はスタイリストになるために関西の専門学校にAO入試で合格し、1番に進路が決まった。


誰にでも優しくて誰よりも努力家で頭のいい、唯一4人の中で落ち着きのある杉田深冬(すぎたみふゆ)は推薦で関東の国立大学に進学。


常にポニーテールでスカートは既定の丈でかなり地味だけど小さいことは気にしない楽観的な見た目とのギャップが激しい速水智秋(はやみちあき)は地元で就職。


そして私、森田紫春(もりたしはる)は隣県にある看護の専門学校に進学することになった。









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