蜜色トライアングル ~String of origin



由弦は木葉の背を抱いたまま静かに窓を閉めた。

そのまま木葉の首筋に軽いキスを落とす。

2年ぶりの感触に、木葉はくすぐったそうに身じろぎした。


「くすぐったいよ」

「そう?」


由弦は面白そうに笑い、次々とキスを落とす。

次第にキスは深まり、木葉のバスローブの胸元がはだけていく。

窓の外から差し込む月明かりが木葉の白い肌を眩く照らしている。


「……っ、由弦……」


由弦の唇がバスローブの中の木葉の肌を暴いていく。

木葉は思わず由弦の腕を掴んだ。


「ちょっと、待っ……」

「だめ」


言いかけた木葉だったが、突然由弦に唇を封じられ、何も言えなくなってしまった。

由弦は木葉の唇の輪郭をなぞるように舐めた後、木葉の耳元に囁いた。


「……これ以上、待てない」

「……っ」

「2年待った。もう、1分でも1秒でも待ちたくない」


甘く蕩けそうな囁きが木葉の耳に忍び込む。

その声に、木葉は自分の体の芯が震えるのを感じた。

由弦の唇が首筋に強く吸い付くのを感じながら……。


< 108 / 122 >

この作品をシェア

pagetop