蜜色トライアングル ~String of origin
6.新しい日々
――――夏。
カリフォルニアの夏は日差しが強くカラっとしている。
木葉はグレンデールの街を歩きながら、空を見上げた。
ここに来てから4ケ月。
生活にも大分慣れ、普通に生活する分には不自由なくなってきた。
木葉の手にはランチョンマットがかかった大きな籠がある。
これから由弦と一緒にお昼を公園で食べる予定だ。
「いい天気だな~」
日差しは強いが、日本のように湿気が多いわけではないので比較的快適だ。
木葉は待ち合わせの公園でベンチに座り、由弦を待っていた。
そして、10分後。
スーツ姿の由弦が公園の入り口に現れた。
「由弦!」
木葉が呼ぶと、由弦は木葉の方に駆け寄ってきた。
木葉の隣に腰を下ろし、木葉が渡したペットボトルの水を一口飲む。
「おつかれ~」
「待ったか?」
「ううん、そんなでもないよ」