蜜色トライアングル ~String of origin
「……ぇ……」
「……」
「ええええええっ!!」
大声を上げた木葉に、由弦はびっくりしたように背筋を伸ばした。
「ってか驚きたいのはオレの方なんだけど!」
「えっ、でも、だって……うそっ……」
木葉は混乱した頭でふるふると首を振る。
由弦はそんな木葉の肩を落ち着かせるように軽く叩いた。
「検査、した?」
「う、ううん。まさか」
「じゃあ今日中にしといて。オレ、今日は早く帰るようにするから」
「……」
木葉はしばらく目を白黒させていたが、やがて由弦を見上げた。
じわりと嬉しさが胸に広がる。
……由弦との子供。
……愛しい人の子供。