蜜色トライアングル ~String of origin



『わしはまだお爺ちゃんとは呼ばれたくないぞ』

『俺もまだ、おじさんと呼ばれたくはない』


父と兄の言葉が脳裏に蘇る。

が、こればかりは仕方がない。

二人の子供であれば、きっと父も兄も喜んでくれるはずだ。


木葉は左手の薬指に輝く指輪を見つめ、くすりと笑った。


――――きっとこの子は、幸せになる。


由弦の愛と、木葉の愛。

そして父や兄もこの子を愛するだろう。


愛しい、かけがえのないもの。

……由弦も、この子も。

この指輪に誓って、幸せにする。


木葉は涙ぐむ目で、そっと指輪に口づけた……。




[String of origin(完)]

< 122 / 122 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:48

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

恋獄 ~ 囚われの花 ~【完】

総文字数/178,599

恋愛(逆ハー)476ページ

表紙を見る
恋獄 ~ 紅き情炎の檻 ~

総文字数/152,574

恋愛(純愛)389ページ

表紙を見る
恋獄 ~ 白き背徳の鎖 ~

総文字数/131,366

恋愛(純愛)334ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop