蜜色トライアングル ~String of origin



「……っ!?」


由弦の舌は木葉の口の中を蹂躙し、歯茎から歯裏まで舐めつくす。

合わさった唾液が口の端から流れ落ちる。

舌をからめとる動きに、木葉は目を見開いた。


「……やっ……っ……」


何か言おうとしても言葉にならない。

由弦の両手でがっちりと頬を抑えられ、身動きが取れない。

やがて由弦の手が、木葉の体を覆っていたシーツをばさっと剥ぎ取った。

一糸まとわぬ木葉の体が由弦の前に晒される。


「……っ!!」


昔は一緒にお風呂に入ったりもしていたが、今は一緒に入ることなどない。

というか思春期に入ってからはお互いの体を見たこともない。

由弦は素早く木葉の足の間に身を滑り込ませ、組み伏せて両手を掴んだ。


「……ぃやっ」


木葉は必死で身を隠そうとした。

その拍子に胸が揺れ、腰がくっとたわむ。

由弦の視線が食い入るように木葉の全身を見つめる。

木葉は必死で首を振った。


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