蜜色トライアングル ~String of origin
「やめて、由弦っ」
「なんで? ……あいつには見せたんだろ?」
「あいつって、な……っ!」
叫ぼうとした木葉だったが、胸を襲った感覚にぐっと言葉を飲んだ。
由弦の唇が木葉の胸の頂点を抓み、舐め、吸い、つつく。
触れられた部分からじわりと快感が広がる。
足の間がじくじくするのを感じ、木葉は身をよじらせた。
「……っ、やめ……っっっ」
「そんな声あげといて。よくやめてなんて言えるね?」
「ゆっ、ゆず……っ」
「欲しいって言えば、優しくしてあげるけど?」
由弦は木葉の瞳を覗き込み、その形の良い唇に笑みを刻む。
木葉は由弦の瞳を見、息を飲んだ。
――――凄艶な瞳。
木葉を絡め取り動けなくする、焦げ茶の瞳。
その瞳に、怒りと悲しみと……そして渇望が渦巻いていることに気づき、木葉は目を見開いた。
「……っ」
「言わないんだ? ……ふーん、優しくされるのはあいつで慣れてるってわけ?」