蜜色トライアングル ~String of origin



「これじゃあ入らないよ? ……よく入れたね、あいつ」

「……っ、ゆずっ……」

「一回イけば? そうすれば中もほぐれるんじゃないの?」


由弦の指が花芽を捏ね、抓む。

木葉は下半身を襲う快感に身をよじらせた。

足を閉じようと思っても、由弦の体が間に入っているので閉じられない。


「……っ、ぁあっ……」

「そんなに気持ちいいんだ?」

「っ……ゆずっ……っ!」


木葉は体の奥から暖かい液体が溢れてくるのを感じた。

それは腿を伝ってじわりとシーツに広がっていく。


由弦の指は容赦なく花芽を刺激する。

木葉は自分の体の震えとともに、しだいに頭が空っぽになっていくのを感じた。

もう、気持ちいいとしかわからない……。


「……ぁあっ、ぁあ――っ!」


木葉は体を痙攣させ、ぐたりと脱力した。

……身体に力が入らない。

快感が全身に広がっていく。


木葉はぼうっとした頭で自分を組み伏せている男を見た。

……今、自分は何をしているのか……。


自分に快感を与えているのは、誰なのか……。


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