蜜色トライアングル ~String of origin



「……っ!」


ふいに足の間を襲った感覚に木葉は声を上げた。

由弦の指がスカートの裾から入り込み、敏感な部分を撫でる。

あの夜由弦を受け入れたことを思い出し、木葉は体の芯をびくっと震わせた。


「……言わなければ、このまま最後までするけど?」

「……!」

「どうする?」


由弦は妖艶な瞳で木葉を見下ろす。

ストライプのシャツを着た由弦はいつもより大人びて見え、木葉は鼓動が早まるのを感じた。


……なんだろう、これ。


幼い頃から何度も由弦の美貌を目にしてきた。

しかし、こんなにドキドキするのは初めてだ。


仰け反りながら無言で由弦の指を受け入れる木葉に、由弦は少し笑って言った。

その目は熱く、そして切ない。


「ねぇ木葉、こういうの何ていうか知ってる?」

「……?」

「『蛇の生殺し』」


言い、由弦は指をすっと引き抜いた。

そのまま木葉の腰を抱き寄せ、折れんばかりに抱きしめる。

突然身を襲った衝撃に木葉は体を固くした。


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