蜜色トライアングル ~String of origin
「……木葉!!」
由弦は木葉の姿を見た瞬間、駆け出した。
木葉の体を引き寄せ、思いきり抱きしめる。
「……っ……」
「……ゆ……づる……っ」
「……木葉っ……」
息も止まらんばかりに抱きしめられる。
木葉はじわりと視界が涙で滲むのを感じた。
懐かしいグリーンノートの香り。
木葉を抱きしめる、力強い腕……。
「会いたかった……」
由弦は木葉の髪に頬を埋め、心の底から絞り出すような声で言う。
木葉も由弦の背に手を回した。
木葉からの抱擁に、由弦の背がびくっと震える。
「……木葉っ……」
由弦は木葉の顎を掴み、唇を寄せた。
――――二年ぶりの唇の感触。
お互いに待ち望んだそれは、深く、甘い。