ホストなんて大嫌い!?
あのチャラ男が向かった方向は

繁華街。

夕方から夜に変わろうとしてる繁華街には

キャバ嬢と思われる女の子や

さっきのチャラ男の同じような雰囲気の

ホストと思われる人たちが

歩いている。

ふと、頭をよぎった考え・・・

「あのチャラ男もホストだろうか・・・」

そんな時、目の前にチャラ男を見つけた。

隣に派手な女の人を連れて・・・

女の人は、あのチャラ男に腕を絡ませている。

正直な話、関わりたくは無いのだけれども

あんな男の携帯を持っているのも嫌なので

声を掛けざる得ない。

歩くスピードをさっきよりもあげて

あのチャラ男の真後ろを歩く。

頃合いを見計らって

歩きながら、自分よりも背の高い男の肩を叩くのは

困難だと考え背中を叩いた。

「ん?」

さっきとは比べ物にもならない優しい声。

あのチャラ男が振り返ると同時に

隣の女の人も振り返る。

「だぁれ?この女。」

女の人が甘えたように話し掛ける。

「さぁ、知らねぇ。

 って、あぁぁぁ、さっきの!!!」

思い出したように、声を上げる。

「何、お前跡つけてきたの?」

「違います。

 これ、落としてたんで。」

そう言って、携帯を差し出す。

「おぉ、サンキュ。」

チャラ男の元に携帯が戻される。

これで完全にこの男と関わる事は無い。

「それじゃ。」

背中を向け、歩き出そうとすると

「ちょっと待って。」

呼び止められた
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