銀色の、雨ふる国
ふと視界が明るくなり、視線を上げて窓の外を見ると
ぼくの瞳に写るのは・・・
やさしくてあたたかい珊瑚色の雨でも
つめたい、つめたい、銀色の雨でもなく
まぁるくおだやかに街を包む透明の雨と、キラキラと輝く、うつくしい虹だった。
虹の階段を見つけることは出来ない、作り物の虹だけれど
不思議なもので今では
あんなに想い焦がれた記憶の中の珊瑚色の雨と、同じくらい、きれいに思える。
みんなの想いと願いをのせた虹に、そう、いつだって祈り願っていたのは
リルカ・・・きみの笑顔と、その笑顔を守るための未来。
もう、ニ度と・・・