銀色の、雨ふる国

-2x19/3/24-


リルカが待望の第一子を妊娠。

まだ生まれた訳でもないのに

我が家にまでキャンディーの包み紙のようにカラフルな

赤ん坊の為の荷物がどんどん増える。


まあ、そのグッズを一番買っているのは

何を隠そう、このぼくだったりするのだけれど。


生まれてくる子はどうやら女の子らしい。

カインより先に、リルカから聞いてしまい・・・・・・かなり、嬉しい。

時に兄は旦那より頼りになるのだ。

きっとリルカに似て、色の白い可愛い赤ちゃんに違いない。


ふと、リルカが生まれた日の事を思い出した。

今は色々な方法で、リルカを、ローザを守れるけれど

どうにもならない時がきたら、またぼくは虹の階段を探してしまうかもしれない。


いとおしい者が増えると、不安も増えるのは困りものだ。


そんな不安なんて吹き消す為にも、はやく例のプロジェクトを始動させなければ。


リルカが、そしてリルカのあいする者が、いつも笑顔で、いられるように・・・

















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