うらやましいの反対(?)




あ〜…もう無理!


狭い電車でいっぱいの人がひしめき合う


…くっくるしいぃ………



「ちょっと…………おーい…………」



あ〜吐きそう。



「ねー…ちょっと……」


男の人がなんか言ってる


「……こっちおいで?」


「…へ?誰が………?」


「ん。」


そうやって私を指差す。



「え…………わた……!!」


グイッ!!


その男の人に腕を引っ張られた


「わっ…!」


「そこ狭くて苦しくない…?俺立つから、ここ座って?」


そうやって男の人は私に席を譲ってくれた



「あ…ありがとうございます。」


「その代わり俺の鞄持ってくれる?」



「あっ…はい。」


かっこいい……………

どっかで見たような??



「ん?なんかついてる?」


「え…?ついてませんよ?」


「じっと見てるから…」


「見てません!!」


「すいません…………」


「謝らなくても…でもマスクしてますけど風邪ですか?水なし一定の風邪薬あるんです!!…ちょっと待って…たしか鞄に…」


「……ふは…かわいいなぁ…」


「へ!?………………あっ!あった!!はいどうぞ!」



「ありがとうっ」


「…………………飲まないの?」


「あとで飲むよ♪」


「でも効かなくなっちゃうよ?」


「大丈夫だよ。俺めっちゃ体丈夫だから!」


「なら…良かったです!…あっ次の駅で降りるんで…席譲ってくれてありがとうございましたっ!早く良くなるといいで…………」


ピロロロロロロ――――…

プシュー




「………………………」


「………………………」




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