うらやましいの反対(?)


「由梨ついてきてくれたっていいのに…」


あー…体がだるい。

さっきより体がボワーってする。



「とごぉー……?」





「…あれ…?」



ん…?目がかすれて見えないけど
男の人が私に向かって話しかけてきている


「………嘘だろ…」



「へ……?私うそつきましたか…?へ?」


熱があって訳の分からなくなっている私は
意味不明な話しをするしかできなかった


「授業でないの…?てかどうしたの…?」



「次は…私の嫌い…な外…国語なんですけど……」


こんな状態で
話がかみ合うはすがない。



「…そうじゃなくてー…ってか、熱あんじゃね…?」


と言い、男の人が近づいてきた



「え…あの…」


「保健室知らねーよな?ホラ、乗って」


……おんぶだよね?



いやー…恥ずかしいなぁ。
おんぶとか小学校以来だし…


でも………乗っちゃえっ



「私…重い…ですよ…?」


私はフラフラになりながら
彼の広い背中におぶさった



「…おいしょっ…飯食ってんの?軽すぎんだろ」


「ご…飯は大好…きですから…たくさんで…す…」


「…にしても軽すぎ。」


「ご飯…だい…すき…ですから」


「…ふっ…わりぃ、具合わりぃよな。もう言わなくていいよ」


「…はい…」



この人優しいなぁ…



安心した私はいつの間にか寝てしまった。



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