ずっと待ってる
壊された僕
4月
彼女は夢への最短コースを行くことになる
公立校を落ちた後
僕とケンカして彼女は叫んだ
「こんなうちでいいの?約束なんかすぐ忘れる、プライドだけ高くて公立落ちたときもホントは泣きたかったけど親の前で泣かなかったんだよ?本当にうちでいいの?」
本当は家計に負担をかけないように
公立をめざしていたんだ
僕はそのとき彼女にいつものように
優しくこう言った
「いいんだよ、そういう君が好きなんだ、愛してるんだ。君しかいらないんだ」
彼女は泣いた
僕は本当に彼女が好きだった
愛してた
通話を切るときに
彼女の名前を呼んで
「愛してるよ」
いつもそう言った後
彼女は少してれたように
「うん」
と返してくれた
僕はそれだけで
十分幸せだった