蜜色トライアングル ~Winter Blue



夜。

木葉は鎖に繋がれたまま、ベッドの上で冬青に組み敷かれていた。


冬青はあれから、毎晩木葉を抱くようになった。

それまでは一週間に1、2回は何もない日があったが、鎖に繋がれてからは毎晩だ。

冬青に抱かれると喜びを感じるが、……体がもたない。

夜は冬青に抱かれ息も絶え絶えの状態で眠りにつき、昼は疲れのためベッドに横たわる。

――――まるで、冬青はそのためにわざと抱いているような気さえする。

日中、武術指導もしている冬青がよく体力が持つなと思うが、冬青は疲れている様子はほとんどない。


「……っ、……はぁっ……」


シーツの上に汗を散らし、木葉はあえぐ。

冬青はそんな木葉を凄艶な瞳でじっと見つめる。


――――どんなことをされても。

この瞳から、逃げられない……。


心も体も、どんどん冬青に囚われていく。

木葉は自分の何かが擦り減っていくような気がした……。


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