蜜色トライアングル ~Winter Blue
いつもの声で冬青は言う。
木葉は冬青の言葉に胸が熱くなるのを感じた。
胸の奥から熱い想いが溢れ出し、喜びとなって迸る。
「お兄ちゃんっ!!」
木葉は腕を伸ばし、勢いよく冬青の首に抱き着いた。
足首の鎖がシャラッと音を立てる。
「私も……好き。お兄ちゃんのこと、大好きっ」
「……っ、木葉……」
「お兄ちゃんとしても好きだったけど、今は男の人として……好き」
ぎゅっと縋りつく木葉の背を、冬青の腕が強く抱きしめる。
昔から、安らぎを与えてくれた温かさ。
昔から、ずっと自分を守ってくれた人。
心の闇が霧が晴れたように消えていく。
「木葉……っ」
冬青の熱を帯びた声が耳をうつ。
その声に冬青の深い想いを感じ、木葉は目尻に涙が溢れてくるのを感じた……。