蜜色トライアングル ~Winter Blue
「どこ、か。……知りたいのか?」
「あ……うん。ちょっと気になって……」
木葉が言うと、冬青が後ろからぎゅっと腕に力をこめた。
その拍子に冬青の腕が胸に触れ、木葉はドキンとする。
「その黒い瞳も、可愛い唇も。白い肌も、抱いたら折れそうな腰も……」
「……」
「俺を見上げる視線も。寂しがりな性格も……」
「……っ」
「俺を好きだというその心も。俺を受け入れるときの可愛い喘ぎ声も……」
「……っ、わっわかったよ、お兄ちゃんっ」
木葉は慌てて叫び、羞恥にカッと体を赤くした。
予想もしない言葉に胸がドキドキと高鳴る。
冬青は楽しげに笑い、木葉の背を後ろから抱き込んだ。
「……全部、事実だが?」
「……っ……」
――――あの告白の後。
冬青は木葉に気持ちを隠さなくなった。
これまで抑えていた分の反動なのか、木葉に対し遠慮なく想いを表すようになった。
眼差しも態度も、これまでとはどこか違う。