蜜色トライアングル ~Winter Blue



そしてそれが、木葉にはとても新鮮で……木葉はさらに冬青に惹きつけられる。

どんどん、好きになっていく。

――――兄としてではなく、男として。


「お前の全てが好きだ。……全てが、愛おしい」

「……っ」

「お前の全てが、俺の心を掴んで離さない……」


冬青は木葉の肩に唇を落とした。

かすかな音とともに紅い花が咲く。

いつのまにか冬青の腕が胸と腰に回されている。


「……っ、ぁあっ……」

「……木葉……」


冬青の唇が、腕が、木葉を翻弄する。

甘いサンダルウッドの香りに包まれ、木葉は冬青の腕に身を委ねた。


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