蜜色トライアングル ~Winter Blue
『あんたの情欲の目を見て落ちない女はいないわ。あんたならどんな女も思いのままよ』
いつか聞いた女の言葉が脳裏をよぎる。
しかし今となっては、木葉こそが――――冬青の全てを支配する女だ。
木葉が願うのならば、望むのならば、自分はどんなことでもできるだろう。
「木葉……」
頬に手を触れると、木葉はふわっと微笑んだ。
まるで夢の中にいるような幸せそうな微笑みに、冬青の目にも自然と笑みが浮かぶ。
木葉のこの笑顔がずっと続くように、全てを賭けて木葉を守る。
冬青は木葉の頬にそっと口づけ、その黒い瞳に誓った……。
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