蜜色トライアングル ~Winter Blue
週末。
木葉は久しぶりのカフェで凛花とランチをしていた。
しばらく外に出ていなかったので、見慣れた街もどこか新鮮な感じがする。
窓の外の人通りを眺めながら、木葉はコーヒーをすすった。
「しっかしあんたと冬青がねぇ~」
ぶすりとフォークでケーキを突き刺し、凛花は言う。
相変わらずバッチリ決めた化粧とメイク。
凛花の顔を見るのも久しぶりだ。
「行方不明って聞いた時は、マジで焦ったわよ」
「ごめんね凛花ちゃん。心配かけて」
「ま、結果オーライならいいんだけどさ~」
凛花はケーキを口に放り込み、木葉を見る。
木葉もケーキをフォークで切り、一口食べた。
久しぶりに食べたケーキの甘さが口に広がる。