蜜色トライアングル ~Winter Blue



「いーい? あいつは異常なの。顔も頭もいい人間は性格にどこか強烈な欠陥があるっていうけど、あいつはその典型よっ」

「……」

「子羊を宇宙怪獣の前に捧げる心境だわ、全く……」


よくわからない例えをし、凛花は肩を落とした。

木葉はわけがわからないといった表情で凛花を見ている。


「まぁとにかく。新しいマンション、決まったら教えなさいよね」

「うん。来週末には決める予定」

「みんな連れて遊びに行くわ~。若干二名ほど嫌がりそうな奴はいるけど」


くすりと凛花は笑う。

……昔から頼もしく、相談に乗ってくれた凛花。

木葉も笑い、コーヒーを口に含んだ。


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